Production
まずは経糸(たていと)のテンション(=緊張、張りの強さ)をそろえて土台づくりから。
裏糸を用いて、程よいクッション性のある土台をつくることで、経糸の感覚を均一にしながら椅子敷きの幅サイズを確保します。
それからは図面(エクセルデータで設計)を見ながら、経糸に1つ1つ毛束を結び付けることで模様を描いてゆきます。
実は毛束をつくる整経作業も大切な前準備の1つで、整経台に繰り返し糸を巻いて160本の毛束をつくって毛糸玉にしています。
椅子敷きは、1段仕上がるごとに裏糸を入れて筬(おさ)で力強く叩き、さらにハンマーで叩いてしっかりと締めます。敷物なので、丈夫なつくりであることが前提となるからです。
完成したら、経糸を切って機(はた)おろし。その後、経糸を縛って房結びに仕上げます。
この作業ですが、1枚の椅子敷きを仕上げるのにおよそ2~3日かかります。
意外と力仕事なんです。